パターン検定は飛び級で1級受験してもいい?2級を飛ばして合格したパタンナーの答え
こんにちは。I-bellepattern 代表・パタンナーのMisakiです。
「2級を受けずに、いきなり1級を受けてもいいですか?」
パターンメーキング技術検定は受験資格に制限がないので、3級・2級に合格していなくても1級を受験できます。いわゆる「飛び級受験」です。
私自身、専門学校に通わず、2級を飛ばして1級に挑み、3回目で合格しました。この記事では、その経験から飛び級受験が向いている人・向いていない人と、飛び級で合格するために必要な準備をお話しします。
飛び級受験のメリット
1. 時間とお金の節約になる
2級を受けてから1級に進むと、少なくとも2シーズン分の準備期間と検定料がかかります。1級に必要な力がすでにある程度ある方なら、最短ルートで1級を目指せます。
2. 目標が高い分、練習の質が上がる
1級は工業用パターンや縫製仕様書まで求められる試験です。最初から1級を目標にすると、実務に近いレベルを意識して練習するようになります。
3. 1級はパタンナーとしての強いアピールになる
1級は、専門学校で4年以上学び、実務経験5〜6年程度のレベルが想定されています。2級を経由しなくても、合格すればそのまま「1級合格」として実力を示せます。
飛び級受験のデメリット・注意点
1. 試験の「型」を知らないまま本番を迎えやすい
2級の実技は、ファーストパターンとシーチング片身頃を3時間30分で仕上げる試験です。2級を経験していると、試験会場の雰囲気や、時間内に仕上げる感覚が身につきます。飛び級の場合、それを1級の本番で初めて経験することになります。
私の1回目の受験がまさにそうでした。知識には自信があったのに、本番では明らかに時間が足りませんでした。
2. 当日の条件に対応する力が必要
1級は、原型やシーチングが会場で配布されます。ふだん自分の原型で練習していると、当日の原型で同じように作図できないことがあります。私も1回目はこれで時間を取られました。
3. 合格ラインが70%と高い
2級・3級は60%、1級は各科目70%が合格の目安です。パターン、シーチング、仕様書のどれか1つでも崩れると合格できません。
飛び級受験が向いている人
- ジャケットをパターンから縫製まで自分で作った経験がある
- アパレルでのパターン実務、または洋裁教室などで長く学んだ経験がある
- 3級・2級のテキストや問題集の内容は、ひととおり理解できている
- 1年近い準備期間をとれる
- 描いたパターンやトワルを客観的に見てもらえる環境がある、または作れる
私も、会社員として働きながら洋裁教室で元企業パタンナーや元縫製職人の先生方から学び、3級・2級のテキストと問題集で知識を固めたうえで1級に挑みました。
2級から受けた方がいい人
- ジャケットのパターンを描いたことがほとんどない
- ファーストパターンやトワル組みの基本がまだ不安
- 試験形式に慣れながら、段階的にレベルを上げたい
- まずは合格を1つ手にして、自信をつけたい
2級で身につけた「ファーストパターン+トワル」の手順は、そのまま1級の土台になります。遠回りに見えても、結果的に1級合格が近くなる方も多いです。
飛び級で合格するために必要な3つの準備
1. 原型に頼らないファーストパターンの手順
当日の原型に振り回されないために、私は原型を使わずに身頃・衿を描くファーストパターンの方法を身につけ、作図時間を大きく短縮しました。詳しくは「ファーストパターンとは?」で解説しています。
2. 本番と同じ6時間での通し練習
工程ごとの時間配分を決めて、最初から最後まで仕上げる練習を繰り返します。「どこで時間が足りなくなるか」を本番前に知っておくことが大切です。
3. 合格ラインを知っている人のチェック
飛び級の方は、試験の採点基準に触れる機会が少ないぶん、自分のトワルが合格ラインに届いているかを判断しにくいです。私も対策教室に通って初めて、合格ラインのトワルがどういうものかを理解できました。その経験は「パターン検定は独学で合格できる?」で詳しくお話ししています。
まとめ
- パターンメーキング技術検定は受験資格の制限がなく、飛び級で1級を受けられる
- 実務や洋裁の経験があり、準備期間をしっかりとれる人には飛び級もおすすめ
- 飛び級の弱点は「試験の型」「当日の原型への対応」「合格ラインの基準」
- ファーストパターンの手順、通し練習、第三者のチェックで弱点を補う
「自分は飛び級でいけるのか、2級から受けるべきか」。迷ったら、いま描いているパターンやトワルを一度見せてください。I-bellepattern では、現在の実力に合わせて、どちらのルートがよいかも含めてアドバイスしています。